「内装部品の製造課題を解決!離型に役立つ資材をご提案!」
自動車内装部品の製造で、離型技術の重要性を実感されたことはありませんか?離型の問題が原因で、製品不良や生産性の低下、さらにはコストの増大といった課題に直面されている方も多いかと思います。
樹脂や繊維を使用する内装部品の製造では、スムーズな離型が成功の鍵を握ります。このコラムでは、自動車内装部品メーカーの皆様に向けて、離型技術の基本とその重要性を解説し、ふっ素樹脂製品と離型剤をご紹介します。皆様の製造プロセスをより効率的で効果的なものにする一助となることを目指しています。離型の問題を解決し、生産性を向上させるためのヒントをぜひお見逃しなく。
離型性向上のメリット
生産性向上
スムーズな離型により、生産ラインの停止時間を削減し、効率的な製造が可能になります。これにより、作業者の皆様は手間を減らし、よりスムーズに業務を遂行できるようになります。
製品不良の低減
離型時のトラブルを防ぐことで、不良品の発生率を大幅に低減し、高品質な製品を安定して生産することができます。これにより、品質管理の手間が減り、全体的なコストも削減されます。
コスト削減
生産性の向上と不良品の減少により、製造コストの削減が実現します。また、適切な離型技術の選択は、材料加熱ヒーターの劣化防止や金型掃除の頻度の減少などメンテナンスコストの低減にも寄与します。購買部門にとっても、長期的なコスト効果が期待できます。
生産自動化の促進
製品の材料や形状により離型ムラが発生し、成形後に作業員が製品を取り出すたびに力加減や取り出し方を調整しなければならない問題がありました。このような状況では、製品取り出しすることにロボットがうまく対応できず、ラインが頻繁に止まってしまうことがありました。離型不良が生産ラインの自動化が進めにくい要因の一つとなっています。離型性が向上することで型から製品を取り出すことが簡単になり、製品取り出しをロボットに任せることができ、自動生産ラインを実現しやすくなります。さらに、この改善は、最近の人手不足問題の解決にも役立ちます。
離型を助ける資材
- ふっ素樹脂製品
ふっ素樹脂には下記のような特性があります。
- 非粘着性:ふっ素樹脂は表面が滑らかで、他の物質がくっつきにくい特性を持っています。
- 耐熱性:高温でも安定して性能を維持できるため、過酷な環境下でも使用可能です。
- 低温特性:低温でも柔軟性を保ち、物性が変わりにくいです。
- 耐薬品性:多くの化学薬品に対して優れた耐性を持ち、腐食しにくいです。
- 滑り性:非常に滑らかな表面を持ち、摩擦を減らすことができます。
- 絶縁性:電気を通さないため、絶縁材としても優れています。
自動車内装部品の製造現場では、熱をかけて樹脂や繊維を成形する工程が数多くあります。熱のかかる工程では材料が設備に固着してしまう問題が発生しやすいです。ふっ素樹脂製品は非粘着性・耐熱性を持ち合わせており、製品種類も複数あるため様々な生産工程で使用可能です。弊社では主に下記製品をご提案しております。
- ふっ素樹脂テープ
- ふっ素樹脂ファブリック
- ふっ素樹脂ベルト
- ふっ素樹脂コーティング など
弊社では特にテープを販売することが多いです。離型剤と違い塗布するためのスプレーやハケなどの道具が必要なく、生産現場で手軽にお使いいただくことができます。また離型剤を塗布する作業ができない工程や一部分のみ離型しやすくしたいといった場所へもご使用いただけます。お客様のご要望に合わせた商品を選定します。
- 離型剤
離型剤は、金型から成形品を取り外しやすくするために使用されます。金型には主にスプレー塗布し、乾燥させて被膜を作り、金型への固着を防ぎます。離型剤には、水性と溶剤系の2種類があり、成分としてはシリコーン系、フッ素樹脂系、ワックス系などがあります。
離型剤を選ぶ際には、成形品の材料と離型剤の成分の相性や成形条件を考慮し、現場に最適なものを選ぶことが重要です。離型性が最も重要ですが、金型の汚れ具合や成形品への転写による不具合の出にくさも考慮する必要があります。
最近では生産現場での脱溶剤を目指す工場が増えており、弊社でも水系離型剤をご提案する機会が多くなっています。水系離型剤は溶剤に比べて環境に優しいだけではなく、水で希釈できるためコスト削減の検討が可能です。希釈率や塗布頻度については、お客様の現場でトライをおこない、お客様ごとの状況に合わせて最適な条件をご提案いたします。
中川商会 提案事例
中川商会では、お客様のもとに直接お伺いし、生の声をお聞きすることを大切にしています。生産現場や製品を実際に拝見しながら意見交換を行い、より良いモノづくりへのご提案をさせていただきます。
材料との相性を考慮した選定でフッ素樹脂ファブリックの寿命が倍増!
あるお客様から、材料加熱工程でフッ素樹脂ファブリックを使用している現場のご相談をいただきました。従来のファブリックを使用していた際に、材料や加工条件の変化により、設備への材料固着が頻繁に発生し、設備停止や製品不良が増加していました。このため、ファブリックを交換する頻度も増え、コストが大幅に上がっていました。
お客様の現場では、長年使用していたフッ素樹脂ファブリックを使い続けていましたが、材料や工法の変更に伴い再選定を行っていませんでした。そこで、中川商会はお客様の生産現場に直接伺い、現状の材料・設備・生産条件をヒアリングしました。その情報をもとに協力メーカーと相談し、最適なファブリック品番をご提案しました。
ご提案品を試していただいた結果、材料の固着による設備停止や製品不良が減少し、ファブリックの交換頻度も2か月から半年以上に延びました。
まとめ
お問い合わせいただく際は弊社HP「お問い合わせフォーム」または下記連絡先までご連絡お待ちしております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
お問い合わせ先:営業第1グループ 担当:佐藤
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