平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
今回は、営業第2グループが担当させていただきます。前回は、段ボール用糊の防腐剤を活用した保管方法についてご紹介いたしました。今回は、直近で紙・段ボール業界のお客様からお問い合わせを多くいただいている、安全対策商品についてご説明いたします。
目次
1.工場での安全対策とは
2.実際の相談内容と対策品
3.さいごに
弊社はお客様の工場に訪問する機会が多く、最近では現場の担当者様や安全衛生のご担当者様から、安全対策に関する相談が増加していると感じています。実際、厚生労働省が発表した令和5年の労働災害発生状況によると、全産業の死傷者135,371件のうち、製造業は全産業の中で最も多く、27,194件の死傷者が報告されています。
参考資料①:厚生労働省発表 業種別死傷者数
これらの労働災害の原因として、転倒や墜落・転落などの人的要因に加えて、機械の操作ミスや管理の不備など、安全対策の不備が挙げられます。また、労働災害には、年間を通じて発生する可能性のある事故のほか、季節的な要因に関連するものもあります。たとえば、夏季には猛暑日(気温35℃以上)が続くことが多く、毎年熱中症患者が増加しています。さらに、夏の暑さにより電気工事での絶縁用保護具や防護服の使用が怠られ、汗によって皮膚の電気抵抗や接触抵抗が減少し、感電事故が発生しています。
参考資料②:厚生労働省発表 事故の型別 死傷者数
では、実際にお客様からどのようなご相談をいただいているのか、いくつかご紹介いたします。
①熱中症関連
夏季における製造現場は高温多湿の環境下での作業が多く、頻繁に相談をいただく内容としては、作業者が熱中症になり急な欠員が生じること。また、最近の製造業では常に人手不足と言われていますが、高温多湿な作業環境が原因で、入社したばかりの若い社員がすぐに退職してしまうというお悩みも多いです。これに対する対策としては、次のような製品がございます。
・「空調服(ファンバッテリーセット付き)」
現場作業者が直接身に着ける熱中症対策品として、空調服は非常に効果的です。最近では長袖よりもベストタイプが人気です。長袖の場合、風が袖の部分にたまって作業の妨げになることがありますが、ベストタイプでは風が首元や脇の下から通り抜けるため、作業に支障をきたしません。また、血管が太い首や脇の下を冷やすことで体温を効果的に下げることができるとされています。
・「気化式冷風機」
作業者に間接的に風を送る方法としては、気化式冷風機が挙げられます。高速道路のパーキングエリアなどでも設置が増えており、見通しの良い直線エリアでは約7メートル先まで涼しい風を送ることができます。自動乾燥機能が付いた機種もあり、作業後のメンテナンスが不要なものもあります。
②安全標識関連
工場のお客様からよくいただく相談として、塗装が剥がれて歩行帯とフォークリフトの通路が分かりづらくなっているというものがあります。歩行者とフォークリフトの運転者が認識しやすく、剥がれにくく耐久性のある表示はないかというご質問も多いです。適切な安全標識がないと、工場内で事故が発生するリスクが高まります。そのため、事前の予防が重要となります。
・「特殊コーティングされた安全標識」
製造現場では、破れや剥がれのある安全標識が見受けられます。最近では、表面に特殊コーティングを施した耐摩耗性や耐汚染性に優れた安全標識が注目されています。また、この製品は強粘着再剥離性を持つため、剥がしても粘着剤が残りにくいという特徴もあります。
③自然災害対策
最近では、自然災害による停電対策に関心を寄せるお客様が増えています。例えば、停電時に扉や電源スイッチ周辺に蓄光テープを貼りたいという相談をいただきました。あるお客様では、夜勤時に避難訓練を行い、夜間に蓄光テープの効果を確認しています。急な災害による停電時には、蓄光テープが迅速な避難に役立ちます。
・「蓄光テープ」
災害大国である日本において、各工場様は常に停電への対策を意識されています。そんな中、蓄光テープは日中に自然光や人工光を吸収し、暗闇で光るという特徴を持つため、災害対策として注目されています。
蓄光テープにはさまざまな種類があり、輝度や残光時間によりJIS規格が異なります。工場での使用にはJC規格の蓄光テープが推奨されており、発光時間の目安は約8時間です。
最近では、表面に特殊コーティングを施した蓄光テープが登場し、これにより災害対策・安全対策品として、より安心してご使用いただけます。
3.さいごに
今回は、工場における安全対策商品についてご紹介いたしました。
製造工場の安全衛生ご担当者様におかれましては、最近の安全対策にご興味をお持ちいただければ幸いです。
上記でご紹介した商品以外にも、お客様の生産工程において安全・安心につながるご提案を引き続き行ってまいります。
ご興味がございましたら、下記の宛先までご連絡お願いいたします。
お問い合わせ先:営業第2グループ 担当:浅井 岳
TEL: 052-201-2471
FAX: 052-201-2476
HPからのお問い合わせはこちらから
今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
※参考資料 厚生労働省 令和五年労働災害発生状況の分析等
URL:001099504.pdf (mhlw.go.jp)