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お知らせ・コラム

2023.02.20
紙・段ボール関連分野

必見!製糊装置のすべて~省人化・生産性向上の一役に~ 

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

今回は、営業第2グループがコラムを担当させて頂きます。
以前のコラム(→11月25日公開のコラム)では私達営業第2グループについてご紹介させて頂きました。

その際にも少し触れましたが、今回は弊社が63年間の歴史の中で積み上げたノウハウ
・経験を活かして開発した全自動製糊装置GBR-Aについて説明させて頂きます。
これから製糊装置の新規導入・更新をご検討されていらっしゃる方・既に導入頂きご使用頂いている方にも私達が提供できる付加価値の一部が伝わるよう説明させて頂きます。


目次
1.全自動製糊装置の歴史について -すべてはここから始まった-
2.全自動製糊装置の特性について
3.製糊装置の修理・改造について
4.まとめ・次回予告

 


1.全自動製糊装置の歴史について -すべてはここから始まった-

1990年代初期に段ボール貼合用の糊を作る機械として初めて全自動化された機械がヨーロッパから
日本国内に輸入されました。日本の段ボール工場のほとんどは舟形のツータンク方式(タンクを2つ使用して製糊する方式)で人が必ず立会う必要がありました。
しかし、全自動製糊装置の導入により、
通常時は無人化でき1つのタンクで糊をつくることが出来るようになりました。その結果、今までよりも人員を割かなくて済むという点から少しずつ日本国内に第2号機、3号機と広まっていきました。その後、国内の機械製造会社によって全自動製糊装置が新たに開発され、機械の全自動化の流れは更に加速していきました。

1990年半ばまでは弊社は装置の開発にはまだ携わっておらず、「段ボール貼合用糊の専門家」としての立場から糊の処方を作成してお客様に提案を行い、従来の製糊装置で製糊して糊を使用頂くという状況が続いておりました。
しかし、一部のお客様から「厚紙を使用して貼合を行う際に上手く貼合が出来ず、機械速度を落とさないと生産できない」というお声を頂戴する事が多くなりました。私たちとしては、「機械速度を落とさず生産できる様にする糊処方」を提案しました。しかし検証を重ねる中で、
お客様が求めている糊を処方通りに作る為には「攪拌する」だけでなく「糊をきる=せん断する工程」が必要でした。
しかし当時の製糊装置はせん断機能が無かった為、「お客様に合わせた最適な糊を作ることが出来ない。」という結論にたどり着きました。

 

そこで私たちは、
「お客様に合わせて私たちが作成した処方で正確に糊を作ることが出来る機械」
を開発するべく、株式会社 熊澤機工様と共同開発という形で開発・製造に着手
約4年弱の実験を重ねた結果、
1999年に第1号機GBR-300Aがお客様に導入されました。
そこから約30年経った現在は約30台日本国内に導入されております。

 

2.全自動製糊装置の特性について

弊社開発の全自動製糊装置には大きく2つの特徴があります。
1点目は「糊のせん断(糊を切断する事)と攪拌が同時に出来る」という点です。一般的な製糊装置の場合、攪拌のみが可能でせん断まで行う装置がありませんでした。しかし、弊社の製糊装置GBR-Aは、特殊羽根を使用しており攪拌と同時にせん断迄行う事で高苛性ソーダ率・高キャリア濃度・初期接着性に優れた最適な糊を製糊する事が出来ます。近年は、ニーズとして製品枚数の小ロット化が進んでおります。また、貼合に使用する原紙についても多種多様な種類の原紙で貼合が求められています。製糊装置GBR-Aはこうした条件下であっても、お客様のご要望に合わせた糊を製糊することが可能です。

2点目は「省人化に大きく貢献できる」という点です。
弊社の製糊装置GBR-Aでは、従来の2タンクでの製糊ではなく、全て1タンクで行う為、糊の移し替えを行う作業が不要となります。また、1回の製糊に掛かる時間は約30分であり、予め設定された処方及び
製造工程にのっとり、自動で原材料の計量・タンクへの原材料投入が行われます。これにより生産性向上・作業員の手間を削減する事に繋がります。
その他にも、お客様から頂戴する様々なご意見を踏まえた改良・アップデートを行いながら幅広いニーズに対応しております。


コーンスターチは勿論、劇物に該当する苛性ソーダ等も自動で投入されるため、
作業者の安全確保にも繋がります。

3.製糊装置の修理・改造について
弊社では、上記にて記載させて頂きました全自動製糊装置GBR-Aの導入は勿論ですが、現在ご使用されている
製糊装置の修理及び製糊効率向上・ご使用糊の品質向上等を目的とした改造のご相談も頂いております。実際に現状の装置、段ボールシートの生産状況等を拝見させて頂いた上で、
過去の経験やノウハウを活かし、お客様の生産状況に合わせた最適なご提案をさせて頂きます。
弊社のノウハウを活かした改造を行う事で高キャリア率、高苛性ソーダ率の糊を製糊する事が可能になります。ご興味をお持ちいただけましたら、是非ご連絡お待ちしております。

4.まとめ・次回予告
今回は、全自動製糊装置GBR-Aの歴史・特性について一部ご紹介させて頂きました。
このコラムで、製糊装置の更新・改造、段ボール
貼合用糊について考えるきっかけになれば幸いです。
弊社では製糊装置の更新・改造以外にも、糊材・製糊処方の提案を行っております。
過去の経験・ノウハウを活かし、様々な形でモノづくりに貢献出来るよう活動しておりますので
ご興味のある方は、下記連絡先までご連絡お待ちしております。

お問い合わせ先:営業第2グループ  担当:見玉、塩谷、浅井
TEL:052-201-2471
FAX:052-201-2476

次回は、弊社製糊装置GBR-Aでご提供できる糊の特性についてご説明させて頂きます。
今回も最後までお読み頂き、誠に有難う御座いました!